不動産の鑑定評価、相続対策、マンション管理等、不動産に関する課題を探求します。
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過去のマンション建替事例54件(H14年以降、マンション建替円滑化法による)を対象に、限界建築費という概念を持ち込み、建替え易さの順に並べて考察を行った。
1.資金的建替え易さの指標である限界建築費と土地価格及び増床率とは強い相関関係が認められる。
2.限界建築費が、100千円/㎡以下の事例の特徴は、 ・土地区画整理事業等の都市計画による強制と補助があるケース ・物理的、機能的、社会的に劣化し、建替えざるを得ないケース ・区分所有者が比較的資金力があるケース である。
3.限界建築費が、400千円/㎡以上の事例の特徴は、 ・いずれも、地価の非常に高い地域に存し、増床率も高い。 ・還元率も、100~200%を超える夢の様な建替えが過去には行われていた。
4.今後の建替えを検討する場合、 限界建築費を、 ・地価:どのような地域を選択するか ・増床率:地域の市場を考慮して選択 ・隣接地取込:容積率、日影規制、建替え容易性等を考慮して決定 ・その他:総合設計制度等の活用 等を検討し、試算することにより、ある程度、定量的に比較判断できると思われる。